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広大地評価

広大地の判定についての基礎知識

平成16年6月29日付の資産評価企画官情報に基づき
財産評価基本通達が改正され、広大地の評価方法は劇的に変わりました。
それまで必要とされていた開発想定図の作成や有効宅地化率の算定が
原則不要となり、広大地評価は下記の計算により行うことで
シンプルになりましたが、判断も難しくなりました。

(a)広大地が路線価地域に属する場合

広大地の価額=路線価(複数ある場合は最も高いもの)×広大地補正率×地積

広大地補正率=0.6−0.05×(広大地の地積/1,000u)

(b)広大地が倍率地域に属する場合

標準的な間口距離及び奥行距離を有する宅地であるとした場合の1u当たりの価額を路線価に置き換えて計算。

 

広大地と判定されれば最大で広大地補正率は0.35、つまり評価額が65%引き下げられることになります。

広大地評価の必要性

広大地と判定されれば、土地の評価額を大幅に引き下げることが可能となります。
では何故、広大地に該当すれば評価額を引き下げることが可能となるのでしょうか。
広大地とは財産評価基本通達24−4において「広大地とは、その地域における標準 的な宅地の地積に比べて著しく地積が広大な宅地で、都市計画法第4条12項に規定する開発行為を行うとした場合に公共公益的施設用地の負担が必要と認められる土地をいう。
ただし、大規模工場用地に該当するもの及び中高層の集合住宅等の敷地用地に適しているものを除く。」とされています。
一般的に、広大な土地を戸建住宅分譲用地として開発する場合、取引当事者もディベロッパー等に限定されます。また道路等の潰れ地が発生する場合にはそれを考慮して標準的な宅地の取引価格よりも低額となることが考えられるため、標準的な宅地の評価と調整を行う必要があるからです。

広大地の難しさ

税務のプロである税理士の先生方も広大地と判定されれば土地の評価額を大幅に引き下げることができることはご存知だと思います。
しかし、いざ検討してみると「不動産の専門知識が必要」、「判断が難しい」など悩ましい問題に直面することがあるのではないでしょうか。

そんな時は不動産の専門家である不動産鑑定士に是非ご相談ください。

広大地の判定フローチャート

広大地判定フローチャート

広大地評価における重複適用の可否

広大地評価にあたり、財産評価基本通達の各項目について重複適用の可否が問題となります。
重複適用の可否をまとめたものが下記の表になります。

財産評価
基本通達
各種補正項目 広大地補正率との
重複適用の可否
( 可→○ 非→× )
15 奥行価格補正 ×
16 側方路線影響加算 ×
17 二方路線影響加算 ×
18 三方又は四方路線影響加算 ×
20 不整形地の評価 ×
20-2 無道路地の評価 ×
20-3 間口が狭小な宅地等の評価 ×
20-4 がけ地等を有する宅地の評価 ×
20-5 容積率の異なる2以上の地域にわたる宅地の評価 ×
24-6 セットバックを必要とする宅地の評価 ×
24-7 都市計画道路予定地の区域内にある宅地の評価
25(27-5) 区分地上権に準ずる地役権の目的となっている
承役地である宅地の評価
40他 宅地造成費の控除 ×
40-3 生産緑地の評価

 

広大地判定のポイント

先のフローチャートで@大規模工場用地に該当するか、
Aマンション適地か、Bその地域における標準的宅地の地積に比して、
地積が著しく広大か、C開発行為を行うとした場合、公共公益施設用地
の負担が必要かの4つの判定基準を示しましたが、
特に重要なものはA〜Cです。

(a)マンション適地か

評価対象地がマンション適地と判定される場合は、広大地評価を適用することはできません。
評価対象地の属する地域の標準的使用と評価対象地の最有効使用に基づき判断することになります。
その際には下記の事項にも留意する必要があります。

イ.最寄駅からの距離等の交通・接近条件の検討
 (徒歩10分以内であればマンション適地と判断される可能性が高い)

ロ. 容積率等の行政的条件の検討

 (容積率が300%を超える場合は、原則としてマンション適地と判断される可能性が高い)

ハ. 周辺の土地利用は戸建住宅敷地が多いか、マンション敷地が多いか、周辺の開発動向等の検討

 (マンション等の施設用地として開発を了としているか否かも検討)

(b)標準的な宅地の地積に比して、地積が著しく広大か

イ.標準的宅地の地積について

評価対象地の付近の地価公示標準地や地価調査基準地、評価対象地付近の標準的使用に基づく宅地の平均的な地積等から判断します。この他にも開発許可における最低敷地面積も判断材料となります。

ロ.敷地が著しく過大か

目安としては各自治体が定める開発許可を要する面積基準が指標となります。

 @市街化区域

  三大都市圏・・・・・・・・・・・・・・・・・500u
  それ以外の地域・・・・・・・・・・・・・・・1,000u
  ※愛知県では豊橋市を始めとする東三河5市及び豊田市の旧藤岡地区については1,000u、
  それ以外の市町においては500uが基準となります。
 A非線引都市計画区域及び準都市計画区域・・・・・3,000u

 B上記Aの内、用途地域が定められている区域・・・市街化区域に準じた面積

  ただし、これはあくまでも形式基準であり、絶対条件ではありません。
  標準的な画地規模との関係で、この面積以下でも広大地として判定されることもあれば、
  この面積以上でも広大地に該当しないこともあります。
  また、市街化調整区域内においても大規模集落内の広大な土地については広大地の判定が
  可能な場合があります。

(c)開発を行うとした場合、公共公益的施設用地の負担が必要か

広大地と判定するためには、戸建住宅での開発を想定した場合に公共公益的施設用地の負担
(道路等の潰れ地の発生)が必要です。
開発に際して道路や公園等の潰れ地がなくても開発できる場合(路地状開発)は広大地に該当しません。
下記の事項が判断材料となります。

イ.周辺における開発動向(路地状開発が多いか、道路等を新設する開発が多いか)

ロ.評価対象地の開発を想定した場合の経済的合理性の検討

愛知県不動産鑑定センターの広大地評価と相続支援

弊社は不動産鑑定士3名、不動産競売評価人2名、補償業務管理士2名、一級建築士1名が在籍しており、相続や訴訟等の評価も多数経験しております。

相続案件の経験が豊富な弁護士、司法書士や開発行為に精通した土地家屋調査士・行政書士とも提携し、相続人の方々に質の高いワンストップサービスを提供させていただきます。

また事前相談も無料で行っております。開発想定図を添付した簡易判定書も別途有料にて承ります。

その結果、広大地に該当しないと思われる場合でも、不動産鑑定評価により評価対象地の評価額を引き下げることが可能となる場合もありますので、お気軽にご相談下さい。

pdf簡易判定書サンプルはこちら